木蝋(もくろう)について

和ろうそくの原料は、植物のハゼの木の実の油(木ろう)を使用しております。この木ろうは、パラフィンワックスや他のワックスにない独特の粘りを持ち、 食品衛生法に適した安全性をもっており、我々の生活の中に数多く使用されています。
例えば、化粧品の口紅、ハンドクリーム、軟膏、座薬、クレヨン、色鉛筆、お相撲さん のビン付け油等です。
ところが、この貴重で利用価値の高い木ろうが、近年絶滅の危機にあります。
(1)数年前に九州地区を襲った大型台風の被害で、産地のハゼの木が根こそぎ倒された。
(2)一大産地である長崎県千本木地区を襲った大火砕流。
(3)ハゼの実を採取してくれる『ちぎり子さん』の減少等です。

髪を束ねてバラバラにしない働きと、煎餅がくっつかない、
この相反する働きを複合的にやってのける優れものの天然材料が木蝋なのです。
和ろうそくを通じ、木ろうの素晴らしさをご理解頂ければ幸いと存じます。

日本の国技である相撲。お相撲さんの髷を結う鬢付け油には木蝋が欠かせません。
あの激しいぶっつかり合いで、その他の油ではバラバラになってしまうのです。

木蝋はジャパンワックスと呼ばれてヨーロッパ、アメリカにずっと輸出が続いています。

ポマード、チックなどの整髪料、クレヨン、色鉛筆、食品、医薬品、
口紅など化粧品のほか、トナー、インクリボン、CDなどOA機器にも使われます。

また、天然材料の良さを活かしてシックハウス症候群対策としても
良いコーティング剤が開発されています。






